不貞の慰謝料請求をされた場合に注意すべきこと
1 不貞慰謝料請求があった場合に注意すべき4つのポイント 2 不倫慰謝料請求には真摯に対応をする 3 相手からの請求内容を冷静に確認する 4 (不倫相手の場合)できるだけ当事者間で直接連絡を取り合わない 5 逆に何らかの要求をしない
1 不貞慰謝料請求があった場合に注意すべき4つのポイント
内容証明郵便などによって不貞慰謝料の支払いを求められると、気が動転してしまい、何をしたらよいかわからなくなるということも現実には多いです。
不貞慰謝料の請求がなされた際には、次の4つのポイントを認識しておきましょう。
①不倫慰謝料請求には真摯に対応をする
②相手からの請求内容を冷静に確認する
③(不倫相手の場合)できるだけ当事者間で直接連絡を取り合わない
④逆に何らかの要求をしない
以下、それぞれについて詳しく説明します。
2 不倫慰謝料請求には真摯に対応をする
不倫をされた側の配偶者から内容証明郵便などが届いた際に、受け取りを拒否したり、受け取った後に何もしないでいた場合、訴訟に発展する可能性があります。
さらに、訴訟提起後も答弁書の提出などをしない場合、民事訴訟のルール上、敗訴判決が確定し財産の差し押さえがなされることもあります。
3 相手からの請求内容を冷静に確認する
一般的な交渉技術として、損害賠償請求をする場合、まずは考えられ得る最高額を提示します。
不倫慰謝料の請求も、当初は相場よりも高い金額が提示されることが多いです。
また、不貞慰謝料請求は感情が強く働くことも多く、金銭の支払い以外の要求がなされることもあり得ます。
請求内容を冷静に確認せずに同意した場合、一部の例外を除き、同意した内容に従うことになります。
そのため、請求がなされた際にはすぐに同意はせず、弁護士と一緒に内容の確認をしましょう。
4 (不倫相手の場合)できるだけ当事者間で直接連絡を取り合わない
不倫相手と、不倫慰謝料を請求してきた配偶者との間では、直接連絡を取り合うことは避けた方が良いといえます。
不倫慰謝料請求は感情が強く働く事件類型ですので、直接連絡を取り合うと話がこじれてしまったり、ときには危険なことが発生する可能性もあるためです。
5 逆に何らかの要求をしない
先述のとおり、不倫慰謝料の請求は感情が強く働きます。
当事者双方が感情的になってしまうことも多く、請求を受けた側が、不倫慰謝料を請求した側の配偶者に対して、逆に何らかの要求をしてしまうということもあります。
例えば、不倫をした配偶者の方と離婚をすることを迫ってしまうということもあります。
法律上、要求することができない事項はありますし、要求の仕方によっては脅迫などの罪に問われてしまう可能性もあります。